システム開発におけるChatGPTの現状と今後の展望
システム開発におけるChatGPT活用の現状と今後の展望について、現時点での情報を元にまとめてみました。
1⃣ChatGPT活用の現状
ChatGPTとは、GPT-4アーキテクチャをベースにしたOpenAIの大規模言語モデルで、その高い自然言語処理能力からシステム開発において既に幅広く活用され始めています。その具体的な事例をいくつか抜粋してみました。
- コード生成:
ChatGPTは、GitHub Copilotのようなコード生成ツールのバックエンドとして活用されています。開発者は自然言語で要求を記述するだけで、適切なコードを生成できるため、効率的な開発が可能になっています。例えば、JavaScriptでDOM操作を行う際、querySelectorやgetElementByIdのようなAPIを簡単に提案してくれます。 - ドキュメント作成:
ChatGPTは、ドキュメント作成やテクニカルライティングを支援するツールとしても使われており、開発者が素早く正確なドキュメントを作成する手助けをしています。APIドキュメントの作成や、SwaggerやOpenAPIのような仕様書の整備にも役立ちます。 - バグレポート解析:
バグレポートを自動的に解析し、優先度を決定するためにChatGPTを使用するシステムも登場しています。これにより、開発者はより効率的にバグ対応に取り組むことができます。例えば、SentryやBugzillaのようなバグ追跡ツールと連携し、解決策や関連するコミットを提案することが期待されます。
2⃣ChatGPT活用の展望
システム開発でのChatGPT活用は、今後もさらに広がることが予想されます。その展望を、既存の技術の延長線上で考えてみました
- AIペアプログラマ:
ChatGPTは、開発者と共同でコードを書くAIペアプログラマとして進化することが期待されています。例えば、PyTorchやTensorFlowのような深層学習フレームワークを利用している際、開発者が詰まったところでChatGPTが適切なコードスニペットを提案することで、効率的な開発が可能になります。 - AIベースのテスト:
ChatGPTを活用した自動テスト生成システムが開発されることで、JestやMochaなどのテストフレームワークと組み合わせて使用することが可能になります。開発者はコードの品質を維持しながら素早くリリースを行うことができるでしょう。 - チュートリアル作成:
ReactやVue.jsのような複雑なフロントエンドライブラリやフレームワークについてのチュートリアルを作成する際、ChatGPTを活用することで、初心者にも分かりやすい解説や実践的な例を提供することができます。 - 開発者向けコミュニケーション:
開発者同士のコミュニケーションを助けるツールとして、ChatGPTを組み込んだプラットフォームも登場するでしょう。例えば、SlackやMicrosoft TeamsのようなコミュニケーションツールにChatGPTを統合し、技術的な質問に対する回答提案や異なる言語を話す開発者間のリアルタイム翻訳が実現されます。 - AIアシスタントの統合:
開発プロセス全体を支援するため、さまざまな開発ツールやプラットフォームにChatGPTを統合する動きが進むでしょう。例えば、JiraやTrelloのようなプロジェクト管理ツールや、GitHubやGitLabのようなバージョン管理システムにAIアシスタントが組み込まれることで、全体的な生産性向上が見込まれます。
まとめ
このように、ChatGPTは既に多くのシステム開発の現場で具体的な技術と組み合わせて活用されており、効率的かつ効果的な開発をサポートしています。今後も、さまざまな技術名やツールと連携し、開発者のニーズに応える新たな活用方法が登場することが予想されます。
この記事を書いた人
ST (埼玉県出身/ITエンジニア/2021年プレジャ入社)